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四季折々の花を随時掲載しています。野の花を鑑賞する時の参考にしてください。
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アレチウリ
高梁川沿いの草むらで淡い緑色の花を咲かせるアレチウリ。20日に金谷で撮影した。
ウリ科のツル性1年草で原産地は北アメリカ。昭和20年代に輸入大豆に混じって日本に入ったとされ、全国各地に広がった。
8月から9月に掛けて花を咲かせ雌雄同株。雌花は直径6㍉ほどの大きさで、短い花柄に数個がドーム状に付く。雄花は直径1㌢ほどで長い花柄の先にまばらに付く。写真は雄花。花後はトゲに覆われた長さ1㌢ほどの実を付ける。
漢字で書くと「荒地瓜」。荒地に生える瓜という意味で付けられた。繁殖力が旺盛で大群落をつくり、他の植物を覆い尽くして甚大なダメージを与えるため特定外来生物に指定されている。
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マルバルコウソウ 民家近くの空き地で鮮やかな朱色の花を咲かせるマルバルコウソウ。16日に神郷下神代で撮影した。
ヒルガオ科サツマイモ属のつる性植物で、熱帯アメリカ原産の1年草。観賞用として栽培されていたものが野生化した。
8月から10月に掛けて直径1・5㌢ほどのラッパ状の花を咲かせる。花は朱色で中心部が黄色。朝開いて昼過ぎにはしぼむ一日花。花が終わるとアサガオのような種を付ける。
漢字で書くと「丸葉縷紅草」。ルコウソウはコスモスのような葉をした赤い花を付けるツル性植物で、「縷」は細い糸という意味。ルコウソウと同種で丸い葉を付けることから名付けられた。
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アキノノゲシ 市道沿いの草むらで淡い黄色の花を咲かせるアキノノゲシ。1日に大佐永富で撮影した。
キク科の越年草で、日当たりの良い荒れ地や草地などに生える。草丈は60㌢~2㍍。茎を切ると白い乳液が出る。
8月から11月に掛けて直径2㌢ほどの花を咲かせる。花は昼に開いて夕方にしぼむ一日花で、まれに白色や淡い紫色の花もある。
漢字で書くと「秋の野芥子」。春に咲くノゲシに似ていて、秋に咲くことから名付けられた。
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オトコエシ 県道沿いの草むらで純白の花を咲かせるオトコエシ。1日に上熊谷で撮影した。
秋の七草の一つで黄色い花を咲かせるオミナエシと同属のスイカズラ科オミナエシ属の多年草。
草丈は60㌢~1㍍。オミナエシよりも茎が頑丈で葉も厚く、茎にも葉にも毛がある。8月から10月に掛けて、分岐した枝先に直径4㍉ほどの小さな花を房状に咲かせる。
地下茎で繁殖するオミナエシに対して、オトコエシは地上をはうようにランナーを伸ばして先端に子苗を付ける。
漢字で書くと「男郎花」。優しい草姿のオミナエシは女性に例えて「女郎花」、たくましい草姿のオトコエシを男性に例えたという。
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ゲンノショウコ 遊歩道沿いの草むらで白い花を咲かせるゲンノショウコ。31日に下熊谷で撮影した。
フウロソウ科の多年草で草丈は30~60㌢。葉や茎に毛がある。
花期は7月から10月に掛けて。葉の脇から花柄を伸ばし、直径1㌢ほどの白色または紅紫色の花を咲かせる。花は先に雄しべが成熟し、葯(やく)が落ちるころに雌しべの柱頭が開き始める。
漢字で書くと「現の証拠」。昔は下痢止めの薬草として利用され、食べるとすぐに効き目が表れたことから名付けられた。
花が終わると実が付き、熟すと皮が巻き上がって種を弾き飛ばす。種が弾けたあとの形が神輿(みこし)の屋根に似ているので、別名は「ミコシグサ」。
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キクイモ
県道沿いの草むらで黄色い花を咲かせるキクイモ。30日に金谷で撮影した。
キク科の多年草で、北アメリカ原産の帰化植物。江戸時代の末ごろに食用や飼料用として導入された。
草丈は2㍍前後で高いものは3㍍近くになり、繁殖力が強いことから山すそや荒地に群生する。花期は8月下旬から10月に掛けて。枝分かれした茎の先端に、直径8㌢ほどのキクに似た鮮やかな黄色の花を咲かせる。
漢字で書くと「菊芋」。花が終わるころ、地中にショウガのような形の芋を付ける。名前はキクのような花と、この芋から名付けられた。
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ワルナスビ 高原の草むらで白い花を咲かせるワルナスビ。2日に大佐小阪部で撮影した。
ナス科の多年草で原産地は北アメリカ。昭和初期に関東で発見され、その後、全国に広がった。草丈は50㌢から1㍍ほどで、茎や葉に長く鋭い刺(とげ)がある。6月から10月に掛けて直径3㌢前後の花を次々に咲かせる。雄しべは鮮やかな黄色でバナナのような形をしている。
漢字で書くと「悪茄子」。鋭い刺が厄介で駆除に困ることから名が付いた。また、繁殖力が強くて一度はびこると駆除するのが難しく、秋になると付けるミニトマトのような実には毒がある。
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ヨウシュヤマゴボウ 県道沿いの草むらで白い小さな花を咲かせたヨウシュヤマゴボウ。27日に上市で撮影した。
ヤマゴボウ科の帰化植物で、明治初期に北アメリカから日本に入って来た。空き地や道端に生え、赤みを帯びた茎が1㍍から2㍍近く成長して大きな株になる。
6月から9月に掛けて直径5㍉ほどの小さな花を房状に付け、花後の実は黒紫色に熟すとブドウが垂れ下がったように見える。
漢字で書くと「洋種山牛蒡」。原産地が海外で、根がゴボウに似ていることから名付けられた。ゴボウに似た根もブドウに似た実も有毒で、実をつぶすと紅紫色の汁が出る。
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キツリフネ 民家近くの山際で鮮やかなレモン色の花を咲かせるキツリフネ。24日に西方で撮影した。
ツリフネソウ科の1年草で、山地のやや湿った林内に自生する。草丈は40~80㌢。仲間のツリフネソウと比べて早く花を付け、7月から8月に掛けて葉の下から細長い茎を伸ばし3~4㌢ほどの横長い花を釣り下げるように咲かせる。
漢字で書くと「黄釣舟」。帆掛け船を釣り下げたような黄色の花を咲かせることから名付けられた。実は熟すと少しの刺激ではじけ、種が飛び出す。
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キササゲ
県道沿いの河原で淡い黄色の花を咲かせるキササゲ。15日に足立で撮影。
中国原産の落葉高木。桐(きり)に似た大木で10㍍を超える高さに成長する。薬用植物として日本に導入されたが、野生化したものが川のそばなどで見られる。
6月から7月に掛けて花茎を伸ばし、直径2㌢ほどの花を咲かせる。花には赤紫色の斑紋がある。
漢字で書くと「木大角豆」。ササゲ豆のような細長い実を付けることから付いた。実は古くから利尿薬として使われ、幹は白くほど良い硬さで家具や版木に利用された。庭に植えておくと雷が落ちないという言い伝えがあり、別名は雷(かみなり)の木。
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クララ 国道沿いの草むらに群生し、クリーム色の花を咲かせるクララ。13日に神郷下神代で撮影した。
マメ科の多年草で日当たりの良い山地の草地、河原などに自生する。草丈は80~150㌢。6月から7月に掛けて1・5㌢ほどの小さな花を細長い房状にたくさん付ける。
漢字で書くと「苦参」。根が人参(ニンジン)のような形をしていて苦いことから付いた。根をかむと、あまりの苦さに目がくらくらすることから眩草(くらみぐさ)と呼ばれ、これが転じてクララと呼ばれるようになったという。
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シロヤマブキ 春~初夏に純白の花を咲かせるシロヤマブキ。9日に草間で撮影した。
バラ科シロヤマブキ属の落葉低木で、樹高は1~2㍍ほど。中国地方の石灰岩地帯に分布し、自生種は環境省のレッドデータブックで絶滅危惧種に指定されている。
花びらは4枚で直径3~4㌢ほど。旧草間中学校、草間台小の校章のモデルになった。花が終わると、1つの花に艶のある黒色の実を4個付ける。ヤマブキ、シロバナヤマブキの花びらは5枚で別の植物となる。
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ツルマンネングサ 道路沿いの草むら一面に群生し、鮮やかな黄色の花を咲かせるツルマンネングサ。7日に神郷油野で撮影した。
ベンケイソウ科の帰化植物で、原産は朝鮮半島や中国。日本全土に広がっている。朝鮮半島では春、葉を和え物にして食べるという。学名は「セダム」で、海外ではこの名で呼ばれている。
4月から7月に掛けて地面をはうように紅色を帯びたつる状の茎を伸ばして広がり、直径1~1・5㌢ほどの星形の花を咲かせる。雄しべの葯(やく)は褐色で、花びらが黄色なので目立つ。
漢字で書くと「蔓万年草」。蔓はツルで広がることから、万年草は乾燥に強くて枯れず、一年中緑の葉を絶やさないことから付けられた。
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ナンテンハギ 道路沿いの草むらで薄紫色の花を咲かせるナンテンハギ。5日に新見で撮影した。
北海道から九州に掛けて分布するマメ科ソラマメ属の多年草で、日当たりの良い場所に生える。
草丈は30㌢~80㌢。6月から10月に掛けて葉の脇から房状の花を咲かせる。房には10個前後の花が並んで付き、一つの花は1・5㌢ほどの大きさ。花色が紅紫に近いものもある。
漢字で書くと「南天萩」。葉がナンテンの葉に似ていることから付けられた。別名は双葉萩(ふたばはぎ)。
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ガンピ 山あいの市道沿いで淡い黄色の花を咲かせるガンピ。2日に新見で撮影した。
東海地方から九州に掛けて自生するジンチョウゲ科の落葉低木で、樹高は1~2㍍ほど。ミツマタやコウゾと共に和紙の原料として使われてきた。
原料になるのは樹皮の繊維。樹皮は濃い褐色で光沢があり、桜の樹皮に似ている。花期は5月下旬から6月に掛けて。長さ8㍉ほどの筒状の花が、枝先に数個まとまって咲く。
漢字で書くと「雁皮」。和紙を斐紙(ひし)、その原料を紙斐(かみひ)と呼んだことから、これが変化してガンピになったという。別名はカミノキ(紙の木)。
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キツネアザミ 道路沿いの草むらで薄紅色の花を咲かせるキツネアザミ。2日に新見で撮影した。
キク科の植物で茎や葉に棘(とげ)はない。真っ直ぐに茎を伸ばし、草丈は60㌢~90㌢。5月から6月に掛けて枝分かれした茎に2~3㌢ほどの花を上向きに付け、花が終わると綿毛になる。
漢字で書くと「狐薊」。花がアザミに良く似ているのにアザミでないことから、キツネにだまされたようだ―と付けられた。
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ブタナ 山あいの空き地一面に鮮やかな黄色の花を咲かせるブタナ。1日に哲多町花木で撮影した。
ヨーロッパ原産で日本全土に帰化したキク科の植物。タンポポのように地面に葉を広げ、茎を20~70㌢余り伸ばして2~3個の花を付ける。花期は6月から11月に掛けてと長く、花の大きさは直径3~4㌢。葉と共に花もタンポポに似ている。花が終わると綿毛を付ける。
漢字で書くと「豚菜」。名前はフランス語名の「ブタのサラダ」を、そのまま訳したとか。別名はタンポポに似ているのでタンポポモドキ。
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ヒルガオ 国道沿いの空き地で一面に深緑の葉を茂らせ、薄桃色のアサガオのような形の花を咲かせるヒルガオ。30日に高尾で撮影した。
国内全土に分布するヒルガオ科のツル性多年草。日当たりの良い野原や道端で広がり、6月から8月に掛けて直径5㌢ほどの花を咲かせる。葉は長さ5~10㌢で鉾(ほこ)に似た形をしている。仲間にやや小さいコヒルガオ、浜辺に生えるハマヒルガオ、ヨーロッパ原産のセイヨウヒルガオがある。
漢字で書くと「昼顔」。名前の由来は朝に咲くアサガオに対し、昼に咲くとして付けられたが、実際にはアサガオと同じように日の出の頃に開花する。別名はアメフリバナ(雨降花)、ハタケアサガオ(畑朝顔)。
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ハナウド
白色で密生した小花を5~6月に咲かせるハナウド。花が終わると、円形の果実を付ける。自生種を移植していた畑で種が飛び、根付いた草間で27日に撮影した。
関東より西の山地に自生するセリ科の多年草で、高さは1㍍ほど。ウドに似ているが、別の植物になる。
春に出る若芽は岡山県北部を中心にウドナと呼ばれ、山菜として古くから親しまれている。強い香りが特徴で、天ぷらや浸しなどに調理。風邪薬にもなるという。
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ママコナ 木漏れ日が差す林野で、赤紫色の花を咲かせるママコナ。26日に哲多町花木で撮影した。
ゴマノハグサ科の日本全土に自生する一年草で、葉はあるもののイネ科やカヤツリグサ科の植物の根に寄生する半寄生植物。枝分かれしながら20~50㌢に成長する。
6月から8月に掛けて、花穂を伸ばしながら長さ1・5㌢ほどの花を次々と咲かせる。花には盛り上がった白い模様が横並びに2つあり、軸やがくには白い毛が生える。
漢字で書くと「飯子菜」。名前の由来は花の2つ並んだ白い模様がご飯粒に見えるからという説と、種が米粒に似ているからという説がある。
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マメグンバイナズナ 建屋のコンクリート脇で、小さな白い花を咲かせるマメグンバイナズナ。24日に正田で撮影した。
北アメリカ原産のアブラナ科の帰化植物。河原や道端、荒地などで群生する。
草丈は20~50㌢。1本の茎からたくさん枝分かれし、5月から6月に掛けて茎の下から上へと花を付ける。花が散ると平たい円盤型の実になり、種が左と右に1個ずつ入っている。
漢字で書くと「豆軍配薺」。小さいことから豆、実を付けた様子が軍配に似ていることから名が付いた。
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ミヤコグサ 川沿いの道端で、鮮やかな黄色の花を咲かせるミヤコグサ。24日に正田で撮影した。
マメ科の植物で草丈は5~40㌢。茎は地面をはうか、斜めに立ち上がる。5月から6月に掛けて柄を伸ばし、長さ1㌢ほどの花を1~3個付ける。
漢字で書くと「都草」。京都に多く自生していたことから、薬草名の脈根草(ミャッコンソウ)がなまった―などの説がある。別名は花の形が烏帽子(えぼし)に似ていることからエボシグサ。
ヨーロッパ原産の帰化植物セイヨウミヤコグサと似ているが、こちらは1柄に3~7個の花を付け、葉の表面に毛がある。
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タツナミソウ 林のふちの草むらで、青紫色の花を咲かせるタツナミソウ。21日に哲多町花木で撮影した。
シソ科の植物で草丈は20~40㌢。葉や茎に毛があり、地下茎で広がる。5月から6月に掛けて長さ7㌢前後の花穂を出し、2㌢ほどの花を一方に偏って付ける。花が終わると実が付き、種でも増える。
漢字で書くと「立浪草」。偏って花を咲かせる姿を、泡立つ波が岸に寄せる様子に見立てて付けられた。
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サイハイラン 木立がうっそうと茂る薄暗い道路端で、淡い紅紫色の花を咲かせるサイハイラン。21日に哲多町花木で撮影した。
ラン科の植物で草丈は30~50㌢。5月下旬から6月上旬に掛けて長さ3㌢ほどの細長い花を10~20個、縦一列に付ける。
漢字で書くと「采配蘭」。細長い花をいくつも付けた花姿が、指揮に用いられていた采配に似ていることから付けられた。
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ハハコグサ 道端で黄色の花を咲かせるハハコグサ。18日に唐松で撮影した。
キク科の植物で草丈は15~30㌢。葉や茎は柔らかな白い毛で覆われていて全体に白っぽく見える。花期は4~6月で、茎の先に直径2、3㍉の小さな花を束にして付ける。
漢字で書くと「母子草」。葉や茎を覆う白い毛を、母が子を包む姿に見立てて付けられた。別名はオギョウ、ホオコグサ。春の七草の一つで若菜を粥(かゆ)や草餅にして食べていた。
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ナガミヒナゲシ 真砂(まさ)土が入れられた広場の片隅で朱色の花を咲かせるナガミヒナゲシ。18日に唐松で撮影した。
ヨーロッパ地中海原産のケシ科の帰化植物で繁殖力が強い。草丈は20~60㌢。細長い茎を伸ばして直径3~6㌢ほどの花を咲かせる。花は朝開いて、夕方に散る一日花。
細長い実が名前の由来で、漢字で表すと「長実雛罌粟」。実が熟すと約1500粒もの小さな種ができ、秋に発芽し葉の状態で冬を越す。花期は4~5月。
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クサノオウ 道路沿いの草むらで鮮やかな黄色の花を咲かせるクサノオウ。12日に上市で撮影した。
ケシ科の植物で草丈は30~80㌢。直径2㌢ほどの花が数個まとまって付く。雌しべは曲がりくねった緑色で、茎やつぼみには縮れた毛が生えている。
漢字で表すと「瘡の王」。皮膚病を瘡(くさ)と言い、茎や葉を切ると出てくる黄色い有毒な液が皮膚病に効くとされていたことから付いたという説もある。
また、黄色い液が出ることから「草の黄」とも。液に触るとかぶれることもあるので要注意。花期は4~7月。
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ミヤマハコベ 道路沿いの草むらで、純白の花を咲かせたミヤマハコベ。3日に法曽で撮影した。
漢字で表すと「深山繁縷」。山地の谷沿いの湿地に生え、花期は5~7月。
ナデシコ科ハコベ属の多年草で、草丈は20~40㌢。対になって生えている葉の付け根から柄を長く伸ばして、直径1㌢ほどの花を1つだけ咲かせる。花柄には毛があり、花はハコベの仲間の中では大きい方。花びらは5枚だが、1枚1枚が深く切れ込んでいるので10枚に見える。
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シャクナゲ
三室総合案内所に近いシャクナゲの群生地。同案内所から谷に下りると、満開を迎えた花が訪れる人々を癒す。コロナ禍にあっても心の栄養は必要だ。少人数で出掛けてみてはいかが。
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御衣黄(ギョイコウ)
淡い緑の花を咲かせる御衣黄(ぎょういこう)がJR芸備線矢神駅の下り線ホームで見ごろを迎えた。オオシマザクラ系サトザクラで中国地方には数本しかないという。今月いっぱいまで楽しめる。 |
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ウコンザクラ(鬱金桜)
約600種ある桜の中で花びらの色が白、鬱金、薄桃色に変化する珍しい遅咲きのオオシマザクラ系のサトザクラ。平年より1週間ほど早い4月上旬から開花し、この日までに7分咲きとなった。
この桜は、JR姫新線が通る上熊谷の岩山駅舎から線路を挟んで向かい側の旧ホームにある。
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カタクリ
木漏れ日を浴びて、淡い紫色の花弁を反り返らせるカタクリ。優美な姿で一帯の山すそを彩ります。
カタクリは、種から花が咲くまでに、7~8年もかかると言われています。森林の荒廃や乱獲などで、市内でのカタクリの生息地は限られています。
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ハグロソウ
民家近くの山際で淡い紅紫色の花を咲かせるハグロソウ。19日に大佐田治部で撮影した。
キツネノマゴ科の多年草。関東以西の本州から九州に掛けて、やや湿った半日陰に自生する。草丈は30センチ前後で、茎や葉に毛がある。
花期は9月~10月。花びらが上下に分かれ、内側に濃い紅紫色の模様がある2センチほどの花を咲かせる。
漢字で書くと「葉黒草」。葉の緑色が濃いことから付けられた。
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ツルニンジン
山道の傍らで白緑色の花を咲かせるツルニンジン。16日に大佐小阪部で撮影した。
キキョウ科の多年草でツル性の植物。春に芽を出し、細い茎を周囲の草木に絡ませながら2~3メートルに成長する。
花期は8月下旬から10月下旬に掛けて。枝先にふっくらとした釣り鐘形の花を下向きに付ける。花は直径3~4センチで、内側に紅紫色のモダンな模様がある。
漢字で書くと「蔓人参」。ツル性で根が薬用ニンジンに似ていることから付けられた。
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アキチョウジ
登山道沿いの木陰に群生し、青紫色の花を咲かせるアキチョウジ。16日に大佐小阪部で撮影した。
シソ科ヤマハッカ属の多年草で、草丈は60センチ~1メートル。茎は角ばっており、細かい毛がある。8月から10月に掛けて花穂に、長さ2センチ前後の細長い筒状の花を一方に偏って付ける。
漢字で書くと「秋丁字」。花の形がチョウジノキ(丁字の木)のつぼみの形に似ていて、秋に咲くことからこの名が付いた。
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ハギ
日当たりの良い山の中で紅紫色の花を咲かせるハギ。8日に大佐小阪部で撮影した。
マメ科の落葉半低木で、秋の七草の一つ。ニシキハギ、ヤマハギ、マルバハギなどいろいろな種類があり、いずれも8月から10月に掛けて長さ1・5センチ前後のかれんな花を次々に咲かせる。
名前の由来は、良く芽吹くことから「はえぎ」(生え木)が「はぎ」になったとか、柔らかい茎がホウキ代わりに使われていたことから「はき」(掃き)が「はぎ」になったという説がある。当てられた漢字は、秋の草花の代表のような「萩」。
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クサボタン
登山道沿いの草むらに群生し、淡い青紫色の花を咲かせるクサボタン。8日に大佐小阪部で撮影した。
キンポウゲ科センニンソウ属の多年草で、雌雄異株。茎の根元が木質化し、草丈は1メートル前後に成長する。
花の時期は8月中旬~9月中旬。先端をくるりと反り返らせた長さ1・5センチほどの釣り鐘形の花を咲かせる。
漢字で書くと「草牡丹」。4~13センチの3枚の小葉からなる葉が、牡丹の葉に似ていることから付いた。
学名はクレマチス・スタンス。クレマチスは古代ギリシャ語の這(は)い上がる、スタンスはラテン語で立つという意味。クサボタンは一般的なセンニンソウ属のツル性植物と異なり、茎が直立する。花後は綿毛に覆われた種を付ける。
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キバナアキギリ
登山道沿いに群生し、淡い黄色の花を咲かせるキバナアキギリ。9月8日に大佐小阪部で撮影した。
シソ科の多年草。草丈は30㌢前後で、全体に細かい毛がある。8月下旬から10月中旬に掛けて茎先に花穂を出し、長さ3㌢ぐらいの花を数段つける。
漢字で書くと「黄花秋桐」。花や葉が桐に似ていて、秋に黄色の花を咲かせることから名付けられたという。学名はサルビア・ニッポニカで、日本に古来からあるサルビア。また、葉の形が琴の弦を支える琴柱(ことじ)に似ているのでコトジソウとも呼ばれる。
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ツリフネソウ
谷沿いの山際に群生し、鮮やかな紅紫色の花を咲かせるツリフネソウ。9月7日に千屋花見で撮影した。
ツリフネソウ科の1年草。草丈は50センチ~80センチほどで、夏から秋に掛けて茎先に花柄を出し、長さ4センチ前後の花をぶら下げる。花の後ろの袋状の部分は先がくるりと巻いていて、この内側に蜜がある。
花後は細長い実が付き、熟した実を触るとホウセンカのように莢(さや)が割れて丸まり、種が勢い良く飛び出す。
漢字で書くと「釣舟草」。花の形が帆掛け船をつり下げたように見えることからついたという説や、花器の釣舟に例えたという説など名前の由来は諸説ある。別名はムラサキツリフネ。同じような形の黄色の花を咲かせるものもあり、こちらの名前はキツリフネ(黄釣舟)。
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シシウド
日当たりの良い山際で真っ白な花を咲かせるシシウド。7日に菅生で撮影した。
草丈が1メートルから2メートルほどにもなるセリ科の多年草。8月下旬から10月上旬に掛けて茎先からたくさんの枝を出し、それぞれに小さな花を咲かせる。小花が放射状に咲く姿が花火のように見えて華やか。
漢字で書くと「猪独活」。ウコギ科のウドに似た植物で、壮大に見えることから「猪」の名が付いた。別名はアンゼリカ。
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キツネノマゴ
道端や田のあぜ、山際で淡い紅紫色の小さな花を咲かせるキツネノマゴ。3日に西方で撮影した。
キツネノマゴ科の1年草。草丈は10センチから40センチほどで、茎の下の部分は地面をはうように横に伸びる。夏から秋に掛けて茎先に3センチ前後の穂を付け、7ミリ程度の小さな花をまばらに咲かせる。花は下の部分が広がった唇形花(しんけいか)。茎や葉には短い毛がある。
漢字で書くと「狐の孫」。花穂がキツネの尾に似ていて、とても小さいことから付いたという説や、花の形がキツネの顔に似ているとして付いたという説がある。別名は神楽草(かぐらそう)、目薬花(めぐすりばな)。
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フシグロセンノウ
山際の木陰で鮮やかな朱色の花を咲かせるフシグロセンノウ。27日に豊永佐伏で撮影した。
ナデシコ科センノウ属の多年草。日本の固有種で本州、四国、九州と広く自生する。
草丈は50センチから80センチほど。夏から秋に掛けて、枝先に直径5センチ前後の色鮮やかな花を次々に咲かせる。
漢字で書くと「節黒仙翁」。葉の根元の茎の部分が黒く色付くことから「節黒」、京都の嵯峨にある仙翁寺に近縁種のセンノウが植えられていたことから「仙翁」の名が付いた。別名は逢坂草(おうさかそう)。花言葉は「恋のときめき」と「転機」。
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ミゾカクシ
田の畦(あぜ)で薄紅色の小さな花を咲かせるミゾカクシ。8月19日に金谷で撮影した。
湿地を好むキキョウ科の植物。茎が地をはい、節から根を下ろして増える。草丈は10センチほど。夏から秋に掛けて、花びらが半分しかないように見える直径1センチほどの花を咲かせる。
漢字では「溝隠」と書き、溝を覆うように繁殖することから名が付いた。また、畦に筵(むしろ)を敷いたように広がることからアゼムシロとも呼ばれる。
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クサギ
県道沿いの山すそで、甘い香りを漂わせながら白い花を咲かせるクサギ。3日に神郷下神代で撮影した。
クマツヅラ科の落葉低木で樹高は5メートルを超えるものもある。漢字で書くと「臭木」。枝や葉から嫌な臭いがするので付いた。
8月から9月に掛けて紅紫色のがくから蕾(つぼみ)を出し、雄しべの長い白い花を咲かせる。秋になると中央に光沢のある青い実を付ける。実は染料として使われていた。若葉は山菜として重宝され、乾燥させて保存食にする。
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コオニユリ
草むらで鮮やかなオレンジ色の花を咲かせるコオニユリ。3日に神郷油野で撮影した。
高原や野山の草地に自生するユリ科の植物。草丈が1メートルから2メートル近くに成長する。7月下旬から9月上旬に掛け、茶褐色の斑点があるオレンジ色の花を茎先に付ける。ひと回り大きいオニユリは葉のわきにムカゴが付くが、コオニユリは付かない。
漢字で書くと「小鬼百合」。花を赤鬼の顔に見立てて付けられた。球根は白くてくせがないことから、食用の「ゆり根」として販売されているものの多くが、コオニユリの球根を品種改良したものだという。
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ヤブラン
木陰で青紫色の小さな花を咲かせるヤブラン。3日に神郷下神代で撮影した。
キジカクシ科の多年草。常緑の細長い葉が束になって生え、8月から9月に掛けて高さ30~50センチの花穂を伸ばす。
花穂には直径4ミリ前後の小さな花がたくさん咲き、花後は艶やかな黒い実を付ける。似ている植物にジャノヒゲがあるが、こちらは青紫色の実を付ける。
漢字では「藪蘭」。やぶに自生し、葉がランに似ていることから名が付いた。学名はリリオぺ・ムスカリ。別名はサマームスカリ。白色やピンク色の花を咲かせるものもある。
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ニラ
道路沿いの草地で、純白の小さな花を咲かせるニラ。30日に金谷で撮影した。
ヒガンバナ科の多年草。8月から9月に掛けて30センチほどの花茎を真っ直ぐに伸ばし、先端に白い膜に覆われた蕾(つぼみ)を付ける。成長すると膜が破れてたくさんの蕾が顔を出し、直径1・5センチ前後の真っ白な花を咲かせる。
漢字で書くと「韮」。独特の臭いがあることから「においきらう」が「にら」に変化したという説や、食べておいしいことから「美良(みら)」が「にら」に変化したという説がある。
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ヤブガラシ
川岸で生い茂り、淡い緑色の小さな花を咲かせるヤブガラシ。26日に金谷で撮影した。
ブドウ科のつる植物。6月~8月に花火のように放射状に茎を伸ばし、直径2ミリほどの小さな花を咲かせる。花弁中央にあるオレンジ色の花盤上に蜜を分泌するので、この蜜を求めて多くの昆虫が集まる。花後は黒紫色のブドウのような小さな実を付ける。
「藪(やぶ)枯らし」という名前の通り、藪を覆い尽くして他の植物を枯らしてしまうほど成長が早い。放っておくと、どんどん成長して厄介になることから別名はビンボウカズラ。
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クサレダマ
民家の水路沿いで黄色の花を咲かせるクサレダマ。27日に千屋で撮影した。
サクラソウ科オカトラノオ属の多年草。湿った場所や水辺に生え、地下茎を伸ばして増える。草丈は40〜80センチほどで、7月上旬から下旬に掛けて茎先に直径2センチほどの黄色の花をたくさん付ける。
漢字で書くと「草連玉」。マメ科の低木レダマに似ている草として付いたが、花も葉も似ていない。別名は花色から硫黄草(いおうそう)。
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ヤブカンゾウ
住宅地の草むらで鮮やかな朱色の花を咲かせるヤブカンゾウ。20日に高尾で撮影した。
ツルボラン科ワスレグサ属の多年草。梅雨時期に道路沿いや田のあぜなどで茎を伸ばし、直径8センチほどの八重咲きの花を次々に咲かせる。朝開いて夕方しぼむ一日花で、種は付けず根で広がる。仲間に一重咲きのノカンゾウ(野萱草)がある。
漢字で書くと「藪(やぶ)萱草」。藪にたくさん生えることから付いた。中国の漢文に「忘憂」として登場することから、万葉集には「忘れ草」として詠まれている。また、花色は萱草色と呼ばれ、源氏物語にも出てくる伝統色。春に芽吹く若芽、花やつぼみは山菜として食べられていた。
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ミツバ
林地の登山道沿いで小さな白い花を咲かせるミツバ。7月19日に千屋花見で撮影した。
セリ科の多年草で湿気の多い山野に自生し、若葉はさわやかな香りがする山菜として料理に利用される。
草丈は30~80センチ。茎を伸ばして枝を分け、6月から7月に掛けて直径5ミリに満たない小さな白い花を付ける。葉が3枚あることから漢字で書くと「三葉」。
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オグラセンノウ
鯉が窪湿原を代表する植物の一つ、オグラセンノウが昨年より数日遅く咲き始めた。薄紅色の花が緑の景色に映え、1週間後に最盛期を迎える。場所によってはシモツケソウとの共演も。
7月17日撮影。
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オオマツヨイグサ
高梁川沿いの草むらで鮮やかな黄色の花を咲かせるオオマツヨイグサ。7月17日に金谷で撮影した。
アカバナ科の多年草で、原産は北アメリカ。草丈は1メートルを超えるほど高くなり、6月から8月に掛けて葉のわきに直径5センチ前後の黄色い花を咲かせる。
宵を待って夕方から花を開き始め、夜間に咲き、朝しぼむことから漢字で書くと「大待宵草」。一般に月見草(つきみそう)と呼ばれるように、花は明るい方を向いて咲く。
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ヘクソカズラ
川沿いの草むらで小さな白い花を咲かせるヘクソカズラ。16日に金谷で撮影した。
アカネ科の多年草で、蔓(つる)を周囲の木や草に巻き付けながら長く伸びる。
葉は5センチ前後の楕円形。7月下旬から9月中旬に掛けて、葉のわきに釣り鐘のような形をした長さ1センチほどの白い花を付ける。花の中心部は赤紫色で、秋になると琥珀(こはく)色の実を付ける。
花や葉を手でもむと臭いことから、漢字で書くと「屁糞蔓」。別名はヤイトバナ。花の中心部の赤紫色から付いた。また、可愛らしい花姿からサオトメカズラとも呼ばれる。
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ノリウツギ
白い花穂を風に揺らす「糊空木」(のりうつぎ)。和紙を漉(す)く際に、幹の内皮を糊として利用していたことから名が付いた。高さ2~5メートルになるアジサイの仲間で、花は7月いっぱい。
撮影は7月9日、新見市哲多町花木。
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ユウスゲ
林地の草むらで鮮やかなレモン色の花を咲かせるユウスゲ。7月2日に哲多町花木で撮影した。
ツルボラン科ワスレグサ属の多年草で、オレンジ色の花を咲かせるノカンゾウの仲間。細長い葉の間から茎を1㍍ほど伸ばし、6月から7月に掛けてユリのような花を咲かせる。花は直径7㌢前後で、枝分かれした茎先に付く。
漢字で書くと「夕菅」。夕暮れに花を開き、葉がスゲに似ていることから付いた。花は翌日の午前中にはしぼんでしまう。別名はキスゲ。
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オカトラノオ
林地の草むらで純白の花を咲かせるオカトラノオ。25日に豊永赤馬で撮影した。
サクラソウ科の多年草で、地下茎を長く延ばして増える。草丈は60センチ前後だが、中には1メートルを超えるものもある。6月から7月に掛けて茎の先に20~30センチの花穂を付け、直径1センチほどの小さな白い花をたくさん咲かせる。花穂が途中でうねるように横向きに曲がっているのが特徴。
名前を漢字で書くと「丘虎尾」。長く伸びる花穂をトラのしっぽに例えて名付けられた。
仲間のヌマトラノオは水辺に、サワトラノオは山地に自生する。
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カタバミ
道端で黄色の小さな花を咲かせるカタバミ。23日に草間で撮影した。
カタバミ科の多年草。繁殖力が強く、古くから日本全国に自生する野草で乾燥した場所を好む。草丈は15センチ前後。ハート型の葉を茎から3枚付け、夜になると葉を中央で折るように閉じる。この時、葉が半分なくなるように見えることから「片喰」(かたばみ)という名が付いた。
また、葉や茎には毛があり、噛(か)むと酸っぱい。カタバミ属の学名「オキザリス」は、酸っぱいを意味するギリシャ語が語源だという。
花は鮮やかな黄色で直径が1センチに満たない小ささ。花期は5月~7月。
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ネムノキ
川岸でふわふわとした薄紅色の花を咲かせるネムノキ。22日に西方で撮影した。
マメ科の落葉高木で樹高は10メートルにもなる。葉の長さは20~30センチで、楕円形の小さな葉が集まってできている。葉は夜になると軸を挟んで左右の小葉をぴたりと合わせて垂れ下がり、まるで木が眠っているように見えることから名が付いた。漢字で書くと「合歓木」。
花は葉と逆に夕方開く。ふわふわとした糸のように見えるのは長く伸びた雄しべ。小さなたくさんの花から伸びた雄しべが、一つひとつの花を形作っている。花後は幅の広い豆を付ける。
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コマツナギ
道路沿いの日当たりの良い斜面で淡い紅紫色の花を咲かせるコマツナギ。21日に哲多町荻尾で撮影した。
マメ科の落葉低木。細い茎が枝分かれして伸び、葉は1センチ前後の小さなだ円形の小葉7~13個でできている。6月中旬から9月下旬に掛けて、この葉の付け根に花穂が付き、下から順に花を咲かせる。花後は小さな円柱形の豆ができる。
漢字は「駒繋」。由来は馬をつないでも大丈夫なくらい太くて丈夫な根を地中に張り巡らしているから―という説と、葉が馬の大好物でこの木を離れなくなるから―という説がある。ハギに似た花を咲かせるためノハギ、カワラハギとも呼ばれる。 |
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ウツボグサ
山すその日当たりの良い草むらで紫色の花を咲かせるウツボグサ。21日に哲多町荻尾で撮影した。
シソ科の多年草。草丈は20センチ前後で茎先の花穂に、紫色の小さな花をたくさん付ける。花期は6月~7月。
漢字で書くと「靫草」。マツボックリのような花穂を、弓矢の矢を入れる靫(うつぼ)に見立てて付けられた。別名は夏枯草(かこそう)。夏になると枯れて茶褐色になった花穂が、草地で目立つことからこう呼ばれるようになったという。 |
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ドクダミ
建物脇の日陰に群生し、白い花を咲かせるドクダミ。19日に高尾で撮影した。
ドクダミ科の多年草。草丈は20~50センチほどで独特の臭いがある。6月から7月に掛けて花を付け、中央の花穂が花、花びらのように見えるのは葉が変化した苞葉(ほうよう)。
薬草として知られており、葉を干してお茶にする。名前は毒や痛みに効くことから毒痛(どくいた)みがなまって付いたという。また、10種類もの薬効があるということで十薬(じゅうやく)とも呼ばれている。 |
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ユウゲショウ
道ばたや田んぼのあぜで、濃いピンク色の小さな花を咲かせるユウゲショウ。17日に哲多町成松で撮影した。
アカバナ科の多年草でアメリカ原産の帰化植物。明治時代に観賞用として栽培されていたものが、野生化して全国に広がった。
漢字で書くと「夕化粧」。昼間は花を閉じていて夕方に開くということで名前が付けられたが、実際には昼間に咲いているものがほとんどで、日の出前から花を開いて日没のころにしぼんでしまうものもある。また、ユウゲショウはオシロイバナの別名として使われることから、区別するためにアカバナユウゲショウとも呼ばれる。
草丈は20~50センチほど。花は直径1・5センチ前後の大きさで、花びらに紅色の筋が入っているのが特徴。花期は初夏から初秋までと長い。 |
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ホタルブクロ
梅雨時期の山すそで白い花を咲かせるホタルブクロ。12日に菅生で撮影した。
キキョウ科の多年草。6月から7月に掛けて茎に釣り鐘のような形をした花をたくさん付ける。漢字で書くと「蛍袋」。名前の由来は、子供が袋のような花の中に蛍を入れて遊んだからとか、花の形が火垂(ほたる=提灯のこと)に似ているからとか。
細い地下茎を伸ばして増え、開花した株は種と子株を残して枯れる。子株は1~2年で親株になり、花を咲かせる。 |
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ビロードモウズイカ
荒れ地や道端などで花穂を高く伸ばして黄色の花を咲かせるビロードモウズイカ。11日に正田で撮影した。
ゴマノハグサ科の帰化植物で原産地はヨーロッパ。ニワタバコとも呼ばれ、明治時代に観賞用や薬用として導入されて野生化した。
塔のように真っ直ぐに花穂を伸ばし、草丈は2メートル近くになるものもある。漢字で書くと「天鵞絨毛蕊花」。蕊(ずい)は雄しべと雌しべのことで、雄しべに毛が生え、葉や茎も白っぽい毛で覆われてビロードの布のように見えることから名付けられた。花期は7月から9月に掛けて。葉や花は薬草やハーブとして使われるという。 |
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ユキノシタ
湿った土を好み、日陰で育つユキノシタ。6日に大佐小阪部で撮影した。
漢字で書くと「雪の下」。夏に涼しげな白い花を咲かせることから名付けられたとか。花は白い2枚の花びらが大きい独特の形をしており、チョウが舞っているかのよう。葉は山菜として天ぷらなどにして食べられる。 |
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ウツギ
山野のあちらこちらで真っ白な花をたくさん咲かせるウツギ。3日に坂本で撮影した。
ユキノシタ科の落葉低木。漢字で書くと「空木」。幹や枝が空洞になっていることから名付けられた。また、旧暦4月(卯月)に花を咲かせるので「卯の花」とも呼ばれている。
花期は5月下旬から6月下旬で、童謡『夏は来ぬ』で「卯の花の匂う垣根に時鳥(ほととぎす)早も来鳴きて忍音(しのぶね)もらす夏は来ぬ」と歌われるように初夏の風物詩とされている。歌詞には「卯の花の匂う」とあるが香りはない。
丈夫で育てやすいことから、かつては境木として敷地や畑の境界線に植えられたほか、枯れた枝や幹が腐りにくいので木釘として使われていたという。 |
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ササユリ
山野の木陰で、淡いピンク色の花を咲かせるササユリ。3日に坂本で撮影した。
ユリ科の多年草。漢字で書くと「笹百合」。艶やかな葉がササの葉に似ていることから名付けられた。
梅雨時期に長さ10センチほどのラッパ状の花を横向きに付け、爽やかな香りを漂わせる。花は淡いピンク色のものが多いが、中には白色や薄紅紫色のものもある。 |
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マムシグサ
木陰の草地で、白い花を咲かせるマムシグサ。24日に豊永佐伏で撮影した。
サトイモ科の多年草。漢字で表すと「蝮草」。茎の褐色のまだら模様がマムシに似ていることから名付けられた。果実は真っ赤に熟す。
草丈は30センチぐらいから80センチほどに成長するものもある。丸みを帯びた白い花穂を包む薄緑色の傘のようなものは仏炎苞(ぶつえんほう)と呼ばれ、白い筋がある。花期は4月から6月に掛けて。 |
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フタリシズカ
樹木が立ち並ぶ薄暗い森で、4枚の葉を広げて白い2本の花穂を付けたフタリシズカ。24日に豊永赤馬で撮影した。
漢字で表すと「二人静」。静御前の亡霊が舞う能「二人静」になぞらえて名付けられたという。別名は田植えの時期に花が咲くことから「早乙女花(さおとめばな)」。
センリョウ科の多年草で、草丈は30~60センチ。花穂の5㍉ほどの丸く白い一つひとつが雄しべで、雌しべは雄しべの中に包まれている。花穂はほとんどが2本だが、中には1本や3本のものもある。
開花期は同じ仲間で1本の茎に1本の花穂を付けるヒトリシズカよりやや遅く、5月中旬から6月上旬に掛けて。新見市内には群生地もあり、山道で出合うことも多い。 |
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ジャケツイバラ
道路沿いの山裾や川岸で、ひときわ鮮やかな黄色い花を咲かせるジャケツイバラ。5月24日に唐松で撮影した。
マメ科のつる性落葉低木。つるには棘(とげ)がある。漢字で書くと「蛇結茨」。棘だらけのつるが曲がりくねって伸びる様子が、からみ合っているヘビのように見えることから名が付いた。別名は川岸に自生することから「河原藤」(かわらふじ)。
花は房状に立ち上がり、花穂の長さは20~30センチ。一つひとつの花はチョウが羽を広げたような優雅な形。実はさや状になり、種には毒があるが漢方薬として用いられるという。花期は5月から6月上旬。 |
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アメリカオニアザミ
日当たりの良い道端でひときわ高く草丈を伸ばし、鮮やかな赤紫色の花をいくつも咲かせるアメリカオニアザミ。5月19日に土橋で撮影した。
アザミは世界に約300種あり、日本には60種以上があるという。アメリカオニアザミはヨーロッパ原産で、北米から輸入された穀物や牧草と一緒に日本に入ってきた。
キク科の多年草。在来種のアザミと違い、葉のふちだけでなく茎にも鋭いトゲがある。草丈は1㍍を超え、初夏から晩秋に掛けて花を咲かせる。花後は綿毛で種を飛ばす。繁殖力が強く、要注意外来植物に指定されている。 |
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アマドコロ
日当たりの良い草地で、茎下に釣り鐘のような白色の花を咲かせるアマドコロ。5月19日に土橋で撮影した。
キジカクシ科の多年草。草丈は30センチぐらいから80センチほど。花期は5月中旬から6月上旬。漢字で表すと「甘野老」。太い根茎が山芋の仲間のオニドコロに似ていて、食べると甘みがあることから名付けられたが、果実には毒がある。涼しげな葉は花材として使われている。 |
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カノコソウ
初夏の野山で茎を伸ばし、ピンク色の花を咲かせるカノコソウ。5月17日に金谷で撮影した。
漢字で表すと「鹿の子草」。この花のつぼみを真上から見ると、染色技法の鹿の子絞り(子鹿の背のようなまだら模様)に見えることから名が付いた。オミナエシ科の多年草で、1㌢に満たない小さな花が茎の先に寄り添って咲く。花や葉が秋の七草として有名なオミナエシに似ているので、ハルオミナエシという別名もある。
草丈は50㌢前後で花期は5月上旬から6月中旬。独特の香りがあることから香料として使われたり、根が漢方薬になったり。昔から人々の暮らしに役立ってきた。 |
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アメリカフウロ
空き地や道端などで、小さな淡いピンク色の花を咲かせるアメリカフウロ。5月15日に高尾で撮影した。
北アメリカ原産の昭和初期に渡来した帰化植物。フウロ科の1年草で、枝分かれしながら茎を伸ばし、5~9月に直径1㌢ほどの花を枝先に5~6個付ける。葉は切れ込みが深く、手を広げたような形。先のとがった2㌢ほどの実を上向きに付けるのが特徴で、熟すと裂けて種を飛ばす。 |
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カキドオシ
野原や道端などで、淡い紫色の花を咲かせるカキドオシ。5月13日に西方で撮影した。
シソシソ科の多年草。真っ直ぐに茎を伸ばして花を咲かせるが、花が終わると茎が倒れてツタのように節から根を下しながら地面をはう。漢字で表すと「垣通し」。つる状に伸びた茎が、垣根を通り抜けて隣地まで広がる様子かた付いた。別名は、乾燥させて子どもの癇(かん)を取る薬にしたことからカンントリソウ(癇取り草)。
花期は4月上旬から5月下旬。葉の脇に2センチほどの花。花は唇のように上下に分かれ、下側が大きく張り出した形で、赤紫色の模様がある。花言葉は「楽しみ」。葉は摘むと良い香りがする。 |
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オニタビラコ
庭や道端や空き地などの日当たりの良い場所で、黄色の花を咲かせるオニタビラコ。12日に正田で撮影した。
キク科の植物。漢字で表すと「鬼田平子」。鬼は大きいという意味で付けられた。
草丈は20センチから1メートルほどと生育場所で異なる。茎の先端に小指の先ぐらいの黄色い花を、春から秋まで長期間にわたって咲かせる。
花言葉は「仲間と一緒に」。花が終わると、白い綿毛で種を飛ばす。 |
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ジュウニヒトエ
切り立った岩のそばで淡い紫色の花を咲かせたジュウニヒトエ。11日に哲多町花木で撮影した。
葉の間から伸ばした茎に、幾重にも花を咲かせる様子から「十二単(じゅうにひとえ)」の名が付いたという。
シソ科の多年草。林のすそ野などに自生し、草丈は20センチ前後。花期は4月中旬から5月下旬で、花穂に柔らかい毛をびっしりと付ける。白花もある。 |
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